AWSの勉強で高額請求が来た…未経験がまずやる止め方と相談先
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インフラやクラウドへの転職に向けてAWSを触ってみたら、カード会社から見覚えのない請求の通知が来た。勉強のつもりだっただけに、焦りと後悔で手が止まっている人もいるはずです。
最初にやることは3つです。請求のもとになっているリソースを全リージョンで止める。アクセスキーが漏れた疑いがあればキーを無効にする。そのうえで、AWSの「Account and billing」窓口に相談します。AWSの公式ドキュメントによると、請求とアカウントの相談はサポートプランに関係なく無料です。
ただし、請求の取り消しや減額をAWSが約束しているわけではありません。結果は個別の判断になるため、まず請求が増え続ける状態を止めることを優先します。
最初の1時間でやる3つのこと
請求が来たと気づいたら、原因を調べるより先に「これ以上増えない状態」を作ります。
- 動いているリソースを止める:EC2・RDS・NATゲートウェイなど、時間で料金がかかるものを停止か削除する
- アクセスキーを無効にする:GitHubなどにキーを載せた心当たりがあれば、IAMの画面で該当キーを無効化する
- サポートに相談する:止めた内容と経緯をメモしてから、Account and billingのケースを作る
1つ目で気をつけたいのはリージョンです。東京リージョンだけを見て「何も動いていない」と判断すると、別のリージョンに残ったサーバーを見落とします。AWSの公式ドキュメントも、リソースを置いたすべてのリージョンで手順を行うよう案内しています。
請求の原因を探す場所
どのサービスがいくら使っているかは、請求ダッシュボードの「Bills(請求書)」ページで確かめます。サービス別・リージョン別に金額が並ぶので、見覚えのないサービス名とリージョンをメモします。
もっと細かく見たいときはCost Explorerを使います。AWSの公式ドキュメントによると、Cost Explorerは有効にしてから24時間後に使えるようになります。今すぐ見られない場合も、先に有効にしておくと翌日からの調査が楽になります。
メモしたサービス名とリージョンで各サービスの画面を開き、残っているリソースを1つずつ消していきます。消す前に「何のために作ったか」を思い出せないものは、あとで説明できるよう画面を撮っておきます。
勉強中に請求が出やすい5つの原因
学習用のアカウントで請求が出る原因は、ほとんどが「止めたつもり・消したつもり」のリソースです。AWSの公式ドキュメント「Understanding unexpected charges」と料金ページから、勉強中に起きやすいものを5つ挙げます。
EC2を停止しただけで削除していない
EC2を「停止」すると、サーバーの稼働料金は止まります。ただし、つながっているディスク(EBSボリューム)の保管料金はかかり続けます。公式ドキュメントでも、停止はあとで再開できる代わりに保管料金がかかる場合があると説明しています。
もう使わないなら「終了(Terminate)」を選びます。さらに、EC2の画面の「ボリューム」と「スナップショット」に不要なものが残っていないか確かめます。ボリュームを消しても、スナップショットは自動では消えません。
Elastic IPが残っている
サーバーを終了しても、割り当てたElastic IPは自分のアカウントに残ります。公式ドキュメントは、不要なら「解放(Release)」するよう案内しています。
AWSのVPC料金ページによると、パブリックIPv4アドレスは使用中でも未使用でも1時間あたり0.005ドルです。1つを30日(720時間)持ち続けると3.6ドルになります。
NATゲートウェイを作ったまま
ハンズオン教材でプライベートな構成を作ると、NATゲートウェイが含まれることがあります。VPC料金ページの例(米国東部・オハイオ)では、1時間あたり0.045ドルと、処理したデータ1GBあたり0.045ドルがかかります。この例の時間料金だけでも、30日動かすと32.4ドルです。
教材の最後に「削除手順」があれば、作った順と逆の順番で消していきます。
別のサービスが自動で作り直している
Elastic Beanstalkやロードバランサーは、サーバーが止まると自動で起動し直す仕組みです。公式ドキュメントによると、EC2だけを消しても、作ったもとのサービスが動いていれば再び立ち上がります。
削除は「作ったもとのサービス」から行います。Elastic Beanstalkなら環境を、ロードバランサーならロードバランサー本体を先に消します。
データベースとストレージの保管料金
RDS(データベース)やS3(ファイル置き場)は、使っていなくても保管しているだけで料金がかかる場合があります。教材で作ったデータベースや、写真を入れたS3のバケットが残っていないか確かめます。
無料のはずなのに請求が来る理由
「無料枠で使っていたはず」という人は、自分のアカウントがどの仕組みで作られたかを確かめます。AWSの無料枠は2025年7月15日を境に仕組みが変わり、作った時期と選んだプランで扱いが違います。
AWS | 無料枠の仕組み
アカウントの種類と請求の出方
2026年11月2日時点のAWS公式情報をもとに整理
| 無料分を超えたとき | 期限 | |
|---|---|---|
| 無料プラン 2025年7月15日以降に作成 | ○ 有料プランに切り替えるまで請求なし | △ 6か月かクレジット使い切りで停止 |
| 有料プラン 2025年7月15日以降に作成 | △ クレジットを超えた分は通常料金 | △ クレジットは作成から12か月で失効 |
| 旧無料枠 2025年7月15日より前に作成 | × 無料の範囲を超えた分は通常料金 | × 12か月の無料期間は終了済み |
- ※「常に無料」のサービスは月ごとの上限内なら旧無料枠でも無料
- ※最新の条件はAWS公式のFree Tierページで確認してください
IT転職ナビ
無料プランは、AWSの公式ドキュメントによると、有料プランに切り替えない限り請求されません。6か月たつか、クレジットを使い切ると利用が止まります。公式FAQでは、止まってから90日はデータが保持され、その間に有料プランへ切り替えないとアカウントと中身が消去されると説明しています。
有料プランでは、クレジットを超えた分やクレジットの対象外のサービスに通常料金がかかります。「無料で始められる」と聞いて有料プランを選んだ人は、ここで請求が出ます。
2025年7月15日より前に作ったアカウントは旧来の無料枠です。12か月の無料期間は作成日から数えるため、2026年11月の時点ではすでに終わっています。数年前に作って放置していたアカウントを勉強で再び使った場合、最初から通常料金がかかっていた可能性があります。
アクセスキー漏れが疑わしいとき
使った覚えのないリージョンで大きなサーバーが動いている場合は、アクセスキーの漏れを疑います。アクセスキーは、プログラムからAWSを操作するための長期の合言葉のようなものです。
AWSのIAM公式ドキュメントは、アクセスキーをアプリのファイルやプロジェクトの中に置かないよう明記しています。ルートユーザー(アカウントを作ったときの最上位の利用者)でアクセスキーを作ることも禁止事項です。ポートフォリオをGitHubで公開するときに、設定ファイルごとキーを載せてしまう失敗がこれにあたります。
心当たりがあれば、次の順で動きます。
- IAMの画面で該当するアクセスキーを無効にし、使わないなら削除する
- 全リージョンで見覚えのないEC2などのリソースを探して終了する
- GitHubのリポジトリからキーを消す(過去の履歴にも残る点に注意)
- サポートのケースに「キーが漏れた可能性がある」と書いて相談する
GitHubで該当ファイルを消しても、過去の変更履歴にはキーが残ります。キーそのものを無効にするのが先です。
サポートへの相談のしかた
請求の相談は、AWSのサポートセンターから「ケースの作成(Create case)」で行います。AWSの公式ドキュメントによると、すべてのアカウント所有者が請求とアカウントの相談を無料で使えます。有料のサポートプランが必要なのは、個別の技術的な相談だけです。
手順は次のとおりです。
- ルートユーザー(またはケース作成の権限がある利用者)でサインインし、サポートセンターを開く
- 「Create case」から「Account and billing support」を選ぶ
- 内容を書き、返事の受け取り方を「Web(メール)」か「Phone(電話)」から選ぶ
公式ドキュメントによると、請求の相談ではチャットは使えません。電話番号も公開されていないため、ケースを作って折り返しを待つ形になります。
ケースには、次の4点を時系列で書きます。
- 何のために使っていたか(転職に向けた勉強、教材の名前など)
- 請求に気づいた日と、請求書に出ているサービス名・リージョン・金額
- 自分で止めた・削除したリソース
- 今後の再発防止として設定したこと
請求の免除や調整をAWSが公式に約束している記載は見当たりません。AWSのコミュニティ(re:Post)には、学習目的の初めての失敗として相談し、調整を受けたという投稿もあります。ただ、結果は個別の判断です。「消してもらえるはず」と考えず、支払いの期日も並行して確かめておきます。
再発を防ぐ3つの設定
同じ失敗を防ぐには、気づく仕組みと、作ったら消す習慣の2つが要ります。
AWS Budgetsで予算アラートを作る
AWS Budgetsで「月に◯ドルを超えそうならメールで知らせる」設定を作ります。AWSの料金ページによると、予算の監視と通知は無料です。予算を超えたときに自動で操作する「アクション付き予算」も、月2つまでは無料です。
金額は、勉強に使ってよい上限で決めます。1ドルや5ドルの小さな金額で作っておくと、消し忘れにすぐ気づけます。
勉強用には無料プランを選ぶ
これから新しくアカウントを作るなら、無料プランを選ぶと有料プランに切り替えるまで請求されません。無料プランでは使えるサービスが一部に限られます。教材で使うサービスが対象かは、AWS公式のFree Tier FAQで確かめます。
作業の終わりに削除リストを確かめる
ハンズオンの最後に、作ったものを書き出して逆順で消します。少なくとも、EC2・ボリューム・スナップショット・Elastic IP・NATゲートウェイ・RDS・S3の7つを全リージョンで確かめます。
AWSの勉強は続けるべきか
一度の請求で、クラウドの勉強をやめる必要はありません。今回の原因と止め方を自分の言葉で説明できれば、クラウドの料金の仕組みを学んだ経験として整理できます。
ただし、独学で何を作るか決めきれず、教材をなぞって消し忘れを繰り返すなら、学び方を見直す時期です。自分に合う方向がまだ決まっていない人は、IT/Web転職タイプ診断(無料)で職種の向き不向きを先に確かめる方法もあります。
クラウドエンジニアの仕事内容や、未経験から目指す順番は未経験からクラウドエンジニアへ転職できる?AWS・Azureの難易度と6ヶ月ロードマップで整理しています。
独学で進めるのが不安で、学ぶことと就職の相談をまとめて進めたい人は、就職サポートを使う方法もあります。ウズウズの公式サイトでは、AWSコースやCCNA・LinuCコースの案内と、未経験からのIT就職・転職のサポートが紹介されています(2026-11-02確認)。
よくある質問
Q. アカウントを解約(閉鎖)すれば請求は止まりますか
A. 閉鎖しても、その月の閉鎖日までに使った分は翌月に請求されます。AWSの公式ドキュメントによると、閉鎖後90日以内ならサインインして残っているリソースや過去の請求を確かめられます。閉鎖の前に、全リージョンのリソースを消しておくのが確実です。
Q. 無料プランなのにカードに請求が来ました
A. まず、そのアカウントが本当に無料プランか、2025年7月15日より前に作ったものではないかを確かめます。同じメールアドレスで複数のアカウントを作っていて、別のアカウントの請求だったという可能性もあります。分からない場合は、請求の明細を添えてAccount and billingのケースで確認します。
Q. サポートは日本語で相談できますか
A. AWSの請求ドキュメントには、相談の言語についての記載が見当たりませんでした。ケースを作る画面で選べる言語を確かめてください。
Q. 請求額がそのまま払えない場合はどうすればいいですか
A. 払えない事情も含めて、Account and billingのケースで正直に伝えます。支払い方法の案内は、AWS公式の「Making payments」のページにあります。
参考情報
- Understanding unexpected charges(AWS公式ドキュメント)
- Getting help with your bills and payments(AWS公式ドキュメント)
- Explore AWS services with AWS Free Tier(AWS公式ドキュメント)
- AWS Free Tier FAQs(AWS公式)
- Amazon VPC の料金(AWS公式)
- AWS Budgets の料金(AWS公式)
- Manage access keys for IAM users(AWS公式ドキュメント)
最終確認日:2026-11-02
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、転職・収入を保証するものではありません。