不安解消

SESに入社したのに案件が決まらない…未経験の客先面談が通らない理由と待機中の給料【2026年版】

※本サイトの記事にはアフィリエイト広告(PR)を含む場合があります


※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。

内定をもらって、退職して、研修も終えて、ようやくエンジニアとしてのスタート——のはずが、いつまでも「現場」に入れない。

営業から「明日、面談が入りました」と連絡が来て、慣れないスーツで緊張しながら受け答えをして、数日後に「今回は見送りになりました」。それが2回、3回と続くと、さすがに心が削れます。

「未経験で採ってもらったのに、自分は戦力外なのでは」 「このまま案件が決まらなかったら、クビになるのでは」 「待機中の給料って、そもそも出るんだろうか」

この記事は、そういう状態にいる人のために書いています。結論から言うと、客先面談に落ちることは、あなたの能力に対する不合格通知とは限りません。落ちる理由の多くは、あなた個人ではなく「案件側の条件」と「見せ方」の問題です。ただし同時に、会社側の売り方に問題があるケースも実際にあります。その見分け方まで含めて整理します。

なお、この記事は公開情報をもとにした一般的な整理です。個別の契約内容や労働条件は会社ごとに異なるため、最終的にはご自身の雇用契約書・就業規則の確認が必要です。

そもそも客先面談は「採用面接」ではない

まず前提を入れ替えてください。ここを誤解したまま受け続けると、いつまでも噛み合いません。

SES(システムエンジニアリングサービス)は、自社の社員が客先の現場に入って作業をする働き方です。あなたを雇っているのは自社であり、客先はあなたの雇用主ではありません。つまり客先面談は「採用するか」を決める場ではなく、その案件にあなたが機能しそうかを確認するマッチングの場です。

この違いは実務上とても大きいです。採用面接なら「人物として優秀か」「将来性があるか」を見られますが、客先面談で見られているのは、もっと即物的な「今回の工程を任せられるか」「チームに入ったとき手間がかからないか」です。だから、あなたより経歴が浅い人が通り、あなたが落ちることも普通に起きます。単に案件側が求めた条件と噛み合わなかっただけ、ということです。

法律の建て付けも知っておくと気が楽になる

もうひとつ、知っておくと受け止め方が変わる話があります。

労働者派遣では、派遣先が派遣スタッフを事前に面接して選ぶ行為(いわゆる特定目的行為)は、原則として認められていません。SESで多い準委任・請負契約の場合も、発注者側が技術者を指名・選別する目的で面談を行うと、契約の形と実態がずれて偽装請負と判断されうる、と行政書士や弁護士の解説では説明されています。厚生労働省も「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(37号告示)関係疑義応答集」で、この線引きの考え方を公開しています(最終確認日:2026-08-29)。

そのため実務では、客先面談は建前として「選考」ではなく「業務内容のすり合わせ」「顔合わせ」という位置づけで行われることが一般的です。もちろん現実には合否に近い判断がなされているのですが、制度上は「あなたを審査する場」ではないという事実は、必要以上に自分を責めないための支えになります。

未経験の客先面談が通らない5つのパターン

落ちる理由は、おおよそ次の5つに整理できます。自分がどれに当たるかを切り分けるところから始めてください。

1. スキルシートで先に落ちている

面談にたどり着く前、書面の段階で外されているケースです。SES事業者やエージェントの解説記事では、スキルシートの情報量が少ないと候補から外れやすいことが繰り返し指摘されています。未経験の場合、書けることが少ないのは当然ですが、「書けることが少ない」と「書いていない」は別です。

スクールや職業訓練での学習内容、作った成果物、使った言語とバージョン、チーム開発の経験、前職で使っていた業務システムやOffice系ツールの習熟度。これらは埋められます。営業が作ったスキルシートを一度自分で読み、事実と違う点・薄い点を洗い出して、追記を依頼してください。

2. 案件の要求水準と最初から合っていない

「未経験可」と書かれた案件でも、実際には「業界経験1年程度」を想定していることがあります。この場合、面談の出来に関係なく決まりません。3回連続で同じ帯の案件に落ちているなら、面談の練習より先に、営業と「どの帯の案件を狙うか」をすり合わせるべきです。テスター・ヘルプデスク・運用監視など、未経験の入口として現実的な工程を含めて相談してみてください。

3. 質問の答えがズレている

技術力よりも、ここで落ちる未経験者は多いです。「Javaの経験は?」と聞かれて学習期間の話を延々とする、「チームで困ったときどうしますか」に対して抽象論で返す、といったパターンです。

対策はシンプルで、すべての質問に「事実 → 具体例 → 今できること」の順で30秒前後で答えると決めておくことです。「学習期間は4か月です。ECサイトの模写と簡単な在庫管理アプリを作り、Git(ギット)でのブランチ運用まで一通り触りました。実務は未経験なので、まずは仕様書どおりのテストや改修から入って早く戦力になりたいと考えています」——このくらいの粒度が扱いやすいです。

4. 「分かりません」を言えていない、または言いすぎている

未経験に対して現場が最も警戒しているのは、分からないことを分からないと言わずに黙って進める人です。逆に、全部「分かりません」で終える人も困ります。

理想は「その技術は未経験ですが、似たものとして◯◯を触っています。手順書があればキャッチアップできます」という返し方です。できることの境界線を自分で説明できる人は、未経験でも安心して任されます。

5. 条件面の質問を面談の場でしてしまった

残業時間、休日、勤務地、単価。これらを客先との面談で直接聞くのは、避けたほうが無難とされています。前述のとおり、この場は建前上「選考」ではないうえ、契約条件は自社と客先の間で決まる話だからです。気にするなという意味ではなく、聞く相手が自社の営業だということです。

客先面談 | 質問する相手の使い分け

面談の場で聞くこと・自社の営業に聞くこと

疑問を持つのは正しいことです。聞く相手を間違えないだけで印象が変わります

客先との面談で聞く自社の営業に聞く
業務内容・使用技術・チーム体制 仕事の中身 積極的に聞いてよい 伝聞になり粒度が粗くなりやすい
未経験者へのフォロー体制・教育担当 入った後の不安 聞いてよい。意欲として伝わりやすい 営業も把握しきれない場合がある
残業時間・休日・勤務地などの条件 労働条件 その場では避けたほうが無難 契約条件を把握しているのは自社
単価・自分の給与 お金の話 × 商流の話なので持ち出さない 給与・評価は自社に確認する
  • ※面談の進め方は会社・現場によって異なります。事前に自社の営業へ「今回どこまで聞いてよいか」を確認してください

IT転職ナビ

面談の前日までにやっておく3つの準備

やることを絞ります。数を増やしても本番では出てきません。

1つ目は、スキルシートの音読です。 自分の書類に書かれた内容を、声に出して説明できるようにしておきます。書いてあるのに説明できない項目があれば、それは面談で最も危険な地雷です。盛られた記載があれば、その場で営業に修正を頼んでください。経歴の誇張がどこから問題になるかは、未経験IT転職、経歴やスキルは「どこまで盛っていい」?詐称になる線引きとバレ方でも整理しています。

2つ目は、自己紹介1分版の固定です。 前職→学習内容→今できること→意気込み、の順で1分。毎回同じものを使い回して問題ありません。緊張して迷子になる時間をなくすのが目的です。

3つ目は、オンライン環境の確認です。 2026年時点では客先面談もオンラインが主流です。カメラの映り、マイク、背景、回線、指定ツールの動作確認までを前日に済ませます。ここは準備不足がそのまま「仕事の段取りが悪い人」に見える部分で、しかも唯一、確実にコントロールできる領域です。詳しい詰め方は未経験のIT転職、Web面接(オンライン面接)で失敗しない準備にまとめてあります。

自分がそもそもどの職種に向いているのか整理しきれていない人は、IT/Web転職タイプ診断(無料)で適性の方向性を確認してから面談に臨むと、話す軸が決めやすくなります。

待機期間中の給料はどうなるのか

ここが一番不安な人が多いところなので、事実だけを書きます。

労働基準法26条は、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合、使用者は休業期間中、平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなければならないと定めています(最終確認日:2026-08-29)。案件が用意できないことは通常、労働者側の事情ではなく会社側の事情ですから、正社員として無期雇用されているのに待機を理由に給料をゼロにする運用は、この規定に照らして問題があると解説されています。

ただし注意点があります。60%はあくまで法律上の下限ラインの話であり、月給制の正社員であれば労働契約に基づいて所定の給与が支払われるのが通常です。「法律で60%と決まっているから減らす」という説明が出てきたら、雇用契約書と就業規則の該当条項を確認してください。 減額の根拠が書面にない、あるいは説明と書面が食い違う場合は、そのまま受け入れる必要はありません。

相談先は、各都道府県労働局や労働基準監督署に設置されている総合労働相談コーナーが無料で使えます。会社に伝える前に、まず外部の窓口で状況を整理しておくのが安全です。

待機が続くこと自体は異常なのか

数週間の待機は珍しくありません。とくに未経験の入口案件は数が限られるため、タイミングの影響を受けます。一方で、3か月を超えて動きがない、面談の設定自体がほとんど無い、という状態は別の問題を疑ったほうがよいです。次の項目に当てはまるなら、自社側の要因を考える段階に入ります。

  • 面談の機会がそもそも月1回も無い
  • スキルシートを大幅に盛られており、面談で話が食い違う
  • 待機を理由に給与を大幅に減らされた、または自主退職をほのめかされる
  • 「未経験可の開発案件がある」と聞いて入社したのに、紹介されるのが全く別の職種ばかり

会社側の問題だと感じたときの動き方

まずやるべきは、転職ではなく記録です。面談の日付と案件名、見送り理由として営業から伝えられた内容、給与明細、言われたことのメモ。これを残しておくと、社内で交渉するときも、外部に相談するときも、話が早くなります。

そのうえで、社内での改善余地を一度は探ってください。営業担当の変更を願い出る、狙う案件の帯を下げてもらう、資格取得を挟んで待機期間を学習に充てる、といった打ち手はあります。会社によっては待機中の学習支援制度を持っています。

それでも構造的に厳しい——紹介できる案件の幅がそもそも狭い、社員の待機が常態化している——と判断したなら、早めに動くほうが傷は浅く済みます。入社から日が浅い段階での転職は不利に見えますが、20代であれば第二新卒枠として扱われる余地があり、「短期離職の理由を説明できるか」が勝負どころになります。理由の伝え方は未経験のIT転職、面接で退職理由をどう伝える?を参考にしてください。

一人で判断しづらいときは、20代向けの就職・転職支援サービスで第三者の見立てをもらうのも手です。今の会社の状況を話したうえで「これは業界的に普通なのか」を聞けるだけでも、判断材料が増えます。

相談した結果「今の会社であと半年やってみるべき」という結論になることもあります。それも含めて、外の基準を1つ持っておくと決めやすくなります。

よくある質問

Q. 客先面談に落ちたことは、社内の評価に響きますか。

A. 会社によりますが、面談の合否そのものを個人の評価に直結させる運用は一般的ではありません。案件側の都合で決まらないことが常にあるためです。ただし、面談での受け答えや当日の態度が営業から共有されることはあります。気になる場合は「今回、先方からのフィードバックはありましたか」と自分から聞いてください。次に活きます。

Q. 何回落ちたら「自分に問題がある」と考えるべきですか。

A. 回数だけでは判断できません。見送り理由が毎回「スキル不足」で揃っているなら見せ方と狙う帯の問題、理由がバラバラ、あるいは理由自体が共有されないなら会社側の売り方の問題を疑う、という切り分けのほうが有効です。

Q. 面談で「未経験です」と正直に言って大丈夫ですか。

A. 大丈夫です。むしろ隠すほうが危険で、入場後に食い違いが発覚するとお互いに損をします。伝え方を「未経験です」で終わらせず、「実務は未経験ですが、学習で◯◯までは触れています。手順書があれば対応できます」と、できる範囲を添えて言い切る形にしてください。

Q. 待機中に資格を取ると案件は決まりやすくなりますか。

A. 決まりやすさを保証するものではありませんが、書面上の情報量が増えるという意味では効果があります。未経験の入口案件では基本情報技術者試験やITパスポート、インフラ系ならLPICやCCNAといった資格が話題に出やすい領域です。ただし、資格だけで判断されるわけではないため、成果物や学習の継続と併せて見せるのが現実的です。

Q. 待機が続いたので辞めたい。会社から違約金や研修費を請求されませんか。

A. 研修費用の返還を求められるケースは実在しますが、その約定が有効かどうかは内容次第です。労働基準法16条は労働契約の不履行について違約金や損害賠償額をあらかじめ定めることを禁じており、実質的に退職を制限する形になっている取り決めは問題視されます。金額や条件の提示があった場合は、その場で合意せず、契約書のコピーを持って総合労働相談コーナーなどに相談してください。

まとめ

  • 客先面談は採用面接ではなく、案件とのマッチングを確認する場。落選=能力の否定ではない
  • 未経験が通らない主因は、スキルシートの薄さ・案件の帯のずれ・回答のズレ・できる範囲を説明できないこと・条件面の質問先の間違い
  • 準備は3つに絞る。スキルシートの音読、1分自己紹介の固定、オンライン環境の確認
  • 待機中の給与は労働基準法26条で平均賃金の60%以上の休業手当が下限。月給制の正社員なら通常は所定の給与が支払われる。減額の説明が出たら書面を確認する
  • 3か月以上動きがない、面談自体が設定されない、給与を大幅に削られるといった状態は、会社側の要因を疑い、記録を残したうえで社内交渉か外部相談に進む

案件が決まらない時間は、自分だけが止まっているように感じます。でも実際には、決まらない理由の多くは技術力そのものではなく、見せ方と配置の問題です。まずは自分のスキルシートを一度声に出して読むところから始めてみてください。

参考情報

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、転職・収入を保証するものではありません。

あわせて読みたい