動画編集の副業でBGMに著作権の申し立て…納品後の対処と防ぎ方
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動画編集の副業で納品したYouTube動画に、クライアントから連絡が来た。「BGMに著作権の申し立てが付いた。どうなっているのか」。初めての指摘で、何から手をつければいいか分からない人に向けた記事です。
先に結論を書きます。Content IDの申し立ては、それだけでチャンネルに「著作権侵害の警告」が付くものではありません。 YouTubeヘルプでは、申し立てを受けた曲をミュートする・カットする・差し替えると、申し立ては自動で解除されると説明されています。慌てて異議申し立てを出す前に、まず使った曲と利用規約を確かめ、クライアントへ状況を伝えます。
申し立てと警告は別の仕組み
YouTubeの「著作権の申し立て」には2種類あります。自動で付くContent IDの申し立てと、権利者が法的な手続きで出す「著作権侵害による削除通知」です。チャンネルに警告(ストライク)が付くのは、削除通知で動画が削除された場合です。
Content IDは、YouTubeに登録された音源や映像とアップロード動画を自動で照合する仕組みです。一致が見つかると、権利者の設定に応じて次の3つのいずれかになります。
- 収益化:広告収益が権利者に回る(音楽ではこれが最も多い)
- トラッキング:視聴データが権利者に共有されるだけ
- ブロック:動画が見られなくなる(地域ごとの場合もある)
YouTubeヘルプによると、申し立ては通常、その動画だけに影響し、チャンネルやアカウントには影響しません(最終確認日:2026-11-05)。
動画編集の副業 | YouTubeの著作権
申し立てと警告の違い
どちらが付いたかで、急ぐ度合いが変わります
| 付くきっかけ | チャンネルへの影響 | 主な解消方法 | |
|---|---|---|---|
| Content IDの申し立て 自動照合で付く | △ 登録音源との一致 | ○ 通常は動画だけ | ○ ミュート・カット・差し替え |
| 著作権侵害の警告 削除通知で動画が削除された場合 | × 権利者の削除通知 | × 90日以内に3回で停止 | △ 撤回か異議申し立て通知 |
- ※出典はYouTubeヘルプ(最終確認日:2026-11-05)。
- ※1〜3分のショート動画は、有効な申し立てが1つでもあるとブロックされる扱いがあります。
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警告のほうは重く、YouTubeヘルプでは90日以内に3回受けるとチャンネルが停止されると書かれています。クライアントから「申し立て」と言われたら、YouTube Studioの表示がどちらなのかを最初に確かめてもらいます。
ショート動画は扱いが厳しい
ショート動画の案件では、申し立ての重さが変わります。YouTubeヘルプによると、1〜3分の縦型ショート動画は、有効なContent IDの申し立てが1つでもあると、ポリシーに関係なくブロックされます。
3分を超える横長の動画なら、収益化やトラッキングの申し立ては視聴に影響しません。ショート動画の編集を受けている人は、BGMの選び方を長尺よりも慎重にします。
連絡が来たら最初にやる3つ
クライアントから連絡が来たら、言い訳より先に事実を集めます。必要な情報は次の3つです。
- 申し立ての画面の内容:申し立てた曲名・権利者名・対象の時間帯を、クライアントにスクリーンショットで送ってもらう
- 使った曲の出どころ:素材サイト名・曲名・ダウンロードした日を、自分の作業記録から探す
- その時点の利用規約:商用利用・YouTubeでの収益化・クレジット表記の条件を読み直す
曲名と出どころが一致すれば、原因が自分の選んだBGMなのか、クライアント側で後から足した音なのかが分かります。クライアントが用意した素材や、指定された曲が原因の場合もあります。
クライアントへの最初の返信
最初の返信では、原因が分かる前に「問題ありません」と言い切らないことです。たとえば次の形で、確認する内容と返事の期限を伝えます。
ご連絡ありがとうございます。申し立ての画面(曲名・権利者・該当時間)を送っていただけますか。使用したBGMの出どころと利用規約を確認し、本日中に対応案をお送りします。
解消方法は差し替えが基本
原因が分かったら、多くの場合は該当部分の差し替えで解決します。YouTube Studioでは、申し立てを受けた区間について次の操作ができます。
- 該当区間をカットする
- 曲だけをミュートする
- YouTubeオーディオライブラリの曲に差し替える
YouTubeヘルプでは、こうした操作を正しく行うと申し立ては自動で解除されると説明されています。動画を作り直して上げ直す方法もありますが、再生数やコメントがリセットされます。編集し直したファイルを納品する場合も、クライアントと相談して決めます。
作業をするのはチャンネルの持ち主であるクライアントです。編集者は、差し替え用の曲の候補と、どの時間帯を直すかをまとめて渡すと話が早く進みます。
異議申し立ては権利がある時だけ
異議申し立ては、申し立てが間違っていて、必要な権利をすべて持っていると言える場合の手段です。YouTubeヘルプでは、正当な理由のない異議申し立てに対して権利者が削除依頼を出し、警告につながる可能性があると書かれています。YouTubeは異議の中身を仲裁しません。
次の両方がそろうときだけ、異議申し立てを検討します。
- 素材サイトの規約で、YouTubeでの商用利用(収益化を含む)が許可されている
- ダウンロード日・利用規約・購入記録など、許可を示す記録が残っている
記録がない、規約が読み取れない、という段階で異議を出すのは避けます。判断がつかなければ、差し替えのほうが安全で早い解決策です。
責任の分け方は契約で決まる
編集者が選んだBGMで申し立てが付いた場合、修正の手間を誰が負うかは契約の取り決めしだいです。無償で直すのが当然とは限りません。ただし、自分が選んだ曲の規約を確認していなかったなら、差し替えは自分で引き受けるのが信頼を保つ近道です。
2024年11月1日に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法では、発注者は業務の内容や報酬額などの取引条件を明示する必要があります。次の案件から、BGMの扱いも取引条件として書いておくと、もめにくくなります(最終確認日:2026-11-05)。
- BGMを選ぶのは編集者か、クライアントか
- 有料素材を使う場合の費用は誰が持つか
- 申し立てが付いたときの差し替えは、修正回数に含むか
修正の範囲で困った経験がある人は、動画編集の副業で修正が多すぎる…無限修正の止め方と防ぎ方も参考になります。
次の案件で防ぐ確認点
申し立てを防ぐには、曲を選ぶ前に規約を読み、記録を残すことです。BGMの利用規約で確かめる点は次の3つです。
- 利用範囲:個人利用だけか、企業・商用案件や収益化チャンネルで使えるか
- クレジット表記:概要欄への表記が必要か、表記なしで使えるか
- 二次利用:自分が使うだけでなく、クライアントのチャンネルで公開してよいか
規約は変わる場合があるため、ダウンロードした日の規約をスクリーンショットかPDFで保存しておきます。案件ごとに「曲名・素材サイト・ダウンロード日・規約の保存先」を1行で記録すると、申し立てが来たときにすぐ答えられます。
判断に迷う曲は、YouTubeオーディオライブラリの曲を使うのも1つの手です。YouTubeヘルプで、申し立ての解消に使える差し替え先として案内されています。
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よくある質問
申し立てが付いたら損害賠償を求められる?
Content IDの申し立ては、YouTube上で収益の行き先やブロックを決める仕組みです。申し立てが付いただけで、権利者から賠償を請求されるわけではありません。権利者が削除通知などの法的な手続きをとった場合は話が変わるため、その段階では弁護士などの専門家に相談します。
無料のBGMなら申し立ては付かない?
付かないとは言えません。Content IDは登録された音源との一致を自動で調べる仕組みで、無料か有料かは関係しません。規約で許可された使い方なのに申し立てが付いた場合は、許可の記録をもとに異議申し立てを検討できます。
クライアントから「全額返金して」と言われたら?
いきなり全額返金に応じる前に、差し替えで解消できるかを提案します。申し立ての多くは差し替えやミュートで自動解除されるため、動画そのものが使えなくなるとは限りません。報酬の扱いは契約の内容で決まるので、契約書とやり取りの記録を確認してから話し合います。
まとめ
- Content IDの申し立てだけでは、チャンネルに警告は付かない(警告は削除通知で動画が削除された場合)
- 1〜3分のショート動画は、申し立て1つでブロックされる扱いがある
- 連絡が来たら、申し立ての画面・曲の出どころ・利用規約の3つを確かめる
- 解消はカット・ミュート・差し替えが基本で、異議申し立ては権利の記録がある時だけ
- 次の案件から、BGMの選び手・費用・差し替えの扱いを取引条件に入れておく
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参考情報
- YouTubeヘルプ「Content ID の申し立てについて」(最終確認日:2026-11-05)
- YouTubeヘルプ「著作権侵害の警告の基本」(最終確認日:2026-11-05)
- 公正取引委員会「フリーランス・事業者間取引適正化等法」(最終確認日:2026-11-05)
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、転職・収入を保証するものではありません。YouTubeの仕組みや規約は変更される場合があるため、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。