動画編集の副業、納品した動画はポートフォリオに載せていい?
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動画編集の副業、納品した動画はポートフォリオに載せていい?

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動画編集の副業で何本か納品できた。次の営業に使いたいので、ポートフォリオやSNSに載せたい。でも勝手に載せて怒られないか不安、という人に向けた記事です。

結論から書きます。納品した動画は、クライアントの許可を取ってから載せるのが基本です。 編集したのが自分でも、撮影素材や出演者、商品情報はクライアント側のものだからです。許可は契約のときか納品のときに、文面で1回もらえば済みます。許可が出ない案件は、公開せずに見せる方法や、自主制作の見本で補う方法があります。

勝手に載せてはいけない3つの理由

納品した動画をポートフォリオに載せるときに問題になるのは、主に次の3つです。

素材の権利は自分にない

動画編集者が受け取る撮影映像、写真、ロゴ、出演者の姿は、多くの場合クライアントや第三者のものです。著作権法では、著作物を複製する権利(21条)は著作者が持つと定められています。インターネットで公開する権利(23条の公衆送信権)も同じです。

自分がカットやテロップを加えても、元の素材の権利まで自分に移るわけではありません。編集した部分に自分の権利が生じる場合でも、素材の持ち主に断らずに公開してよいことにはなりません。

著作権をクライアントに渡している場合がある

契約で「成果物の著作権はクライアントに譲渡する」と決めていれば、納品後の動画の著作権はクライアントのものです。著作権法61条で、著作権は全部でも一部でも譲渡できると定められています。

この場合、ポートフォリオに載せるにはクライアントの許諾が必要です。契約書や発注画面に「著作権は納品・支払いの時点でクライアントに移転」といった文言がないか、先に確かめてください。

秘密にする約束をしている場合がある

発売前の商品、社内向けの研修動画、会員限定の講座動画などは、公開そのものが問題になります。著作権とは別に、秘密保持の約束に触れるからです。

クラウドワークスの利用規約21条では、相手から開示された情報を秘密情報として扱うと定めています。相手の書面による承諾なしに、第三者へ開示することは禁止です(2026年7月14日改定版で確認。最終確認日:2026-10-19)。限定公開の動画でも、URLを知った人は見られるため、承諾なしに渡すのは避けます。

契約パターン別の判断

載せてよいかは、契約の中身で決まります。手元の契約書と発注画面の説明文、チャットのやり取りを見て、どのパターンに当たるかを確かめてください。

動画編集の副業 | 納品物の扱い

ポートフォリオに載せる前の判断

契約や発注時のやり取りの内容で判断が変わります

公開して載せる非公開で見せる
掲載OKが文面で残っている 契約書・チャット等 ○ 条件の範囲で可 ○ 可
取り決めが何もない 口頭のみも含む △ 許可を取ってから △ 許可を取ってから
著作権の譲渡・秘密保持の定めがある NDAを含む × 許可なしは不可 △ 許可の範囲で
公開前・社内向け・会員限定の動画 研修・講座など × 原則載せない △ 許可の範囲で
  • ※「非公開で見せる」は、営業先にだけ画面共有やパスワード付きで見せる方法です
  • ※判断に迷う場合は、載せる前にクライアントに確認してください

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取り決めが何もない場合

一番多いのが「何も決めていない」パターンです。この場合も、公開前にクライアントへ確認します。取り決めがないことは、掲載してよいという意味ではありません。

クラウドワークスの利用規約18条では、成果物の著作権は、取引で譲渡しない限り作った会員に残ると定めています。それでも撮影素材や出演者の権利はクライアント側にあります。規約だけを根拠に、確認せず公開するのはやめておきます。

クライアントが公開済みの動画の場合

YouTubeなどですでに公開されている動画なら、公開済みの動画のURLを示す方法が考えられます。動画ファイルを自分でアップロードし直すのとは違い、クライアントの公開ページを案内する形です。

ただし「自分が編集を担当した」と名乗ってよいかは別の問題です。制作に外注を使っていることを伏せたいクライアントもいます。担当したことを公表してよいかも、あわせて確認してください。

許可を取る依頼文の例

許可は、遅くとも納品のときに取るのが通りやすいです。案件が終わって時間が経つと、担当者が替わって確認先が分からなくなることがあります。

依頼するときは、何を・どこに・どの形で載せるかを具体的に書きます。範囲がはっきりしていると、クライアントも判断しやすくなります。

お世話になっております。今回編集を担当した動画について、制作実績として紹介させていただくことは可能でしょうか。 掲載先は、自分のポートフォリオサイトと、営業時に見せる資料を想定しています。 社名や商品名を伏せる形、公開済みのURLのみを載せる形、営業先にだけ非公開で見せる形など、ご都合のよい範囲でかまいません。 難しい場合は掲載いたしませんので、ご判断をお聞かせください。

返事は、チャットやメールの文面で残します。電話で許可をもらった場合も、メッセージで送っておくと後で確認できます。文面は「先ほどのお電話で○○の形での掲載をご了承いただいたと理解しております」程度で足ります。

次の案件からは、受注のときに条件として確認しておく方法があります。フリーランス法(フリーランス・事業者間取引適正化等法)では、発注事業者に取引条件の明示を義務づけています。明示の方法は、書面かメール・SNSのメッセージ等です。公正取引委員会の特設サイトによると、明示事項には「給付の内容」と報酬の額、支払期日が含まれます(最終確認日:2026-10-19)。条件を文面でもらう流れの中で、実績公開の可否も一緒に確かめておくと、あとで聞きにくくなりません。報酬の取り決めについては報酬が払われないときの記事でも整理しています。

許可が出たときの載せ方

許可が出ても、範囲を超えて載せるとトラブルになります。掲載するときは次の点を確かめてください。

  • 許可された範囲だけにする:「ポートフォリオサイトのみ可」ならSNSには載せない
  • 伏せる条件を守る:社名・商品名・出演者の顔を伏せる条件なら、ぼかしや差し替えをしてから載せる
  • 素材の利用規約を確かめる:有料のBGMや素材サイトの素材は、ライセンスの範囲で使えるかを見る
  • 担当範囲を正直に書く:撮影や構成をしていないなら「カット編集・テロップを担当」のように書く

担当範囲は、営業のときに一番見られるところです。全部を自分が作ったように見せると、次の案件で期待とずれが出ます。「素材の受け取りから納品まで○日」「修正○回で完了」のように、仕事の進め方が伝わる情報を添えます。発注側はその情報で判断しやすくなります。

載せられないときの見せ方

許可が出ない、または聞きにくい案件もあります。その場合でも、実績がゼロになるわけではありません。

文字だけで実績を書く

動画そのものは見せず、文字で実績を書く方法です。書くのはジャンル・尺・本数・担当範囲です。たとえば「美容系YouTubeチャンネルの10分動画を月4本、カット編集とテロップで担当」のように書きます。

社名やチャンネル名を伏せても、ジャンルと作業量は伝わります。ただし秘密保持の約束がある場合は、ジャンルや本数を書いてよいかも確認が必要です。

自主制作の見本を作る

自分で撮った素材や、商用利用できるフリー素材を使って、案件に近い見本動画を作る方法です。権利の問題がない作品なので、公開も営業も自由にできます。

見本は「受けたい案件」に寄せて作ると効果があります。YouTubeの解説動画を受けたいなら、10分前後の解説動画をテロップ付きで1本作る、といった形です。提案が通らない原因と見本の作り方は、クラウドソーシングで提案が通らないときの記事で詳しくまとめています。

スクールの課題作品を使う

スクールで作った課題を見本にする人もいます。課題の素材にも利用条件があるため、外部に公開してよいかはスクールの規約で確かめてください。考え方はスクールの課題作品をポートフォリオにする記事で整理しています。

動画編集の経験を、副業だけでなく本業の転職に生かしたい人もいます。自分に合いそうな職種を先に確かめたい場合は、IT/Web転職タイプ診断(無料)も使えます。

よくある質問

限定公開のYouTube動画なら、許可なしで載せてもいいですか

許可なしで載せるのはやめておきます。限定公開は検索に出ないだけで、URLを知った人は見られます。秘密保持の約束がある案件では、限定公開でも第三者に見せることになります。

昔の案件で、もう担当者に連絡が取れません

連絡が取れない案件は、公開しない前提で考えます。文字だけで実績を書く方法か、自主制作の見本で補う方法に切り替えてください。

許可をもらったのに、後から「消してほしい」と言われました

消してほしいと言われたら、まずは削除に応じるのが無難です。今後の取引や評価を考えると、争うメリットは小さいです。削除の範囲(サイトだけか、SNSもか)を確認して、対応したことを返信で伝えます。

編集した部分の著作権は自分にあるのでは

編集の工夫に創作性があれば、権利が生じる場合はあります。ただ、素材や出演者の権利は別に残ります。自分の権利だけを根拠に公開すると、クライアントとの関係が崩れるおそれがあります。判断が難しい場合は、専門家に相談してください。

まとめ

納品した動画をポートフォリオに載せる前に、次の順番で確かめます。

  1. 契約書・発注画面・チャットで、著作権の扱いと秘密保持の定めを確認する
  2. 掲載の許可がなければ、何を・どこに・どの形で載せるかを書いて依頼する
  3. 許可は文面で残し、許された範囲だけで載せる
  4. 許可が出ない案件は、文字の実績・自主制作の見本で補う
  5. 次の案件からは、受注のときに実績公開の可否を確認しておく

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参考情報

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、転職・収入を保証するものではありません。個別の契約や権利関係の判断は、契約内容を確認のうえ専門家にご相談ください。