動画編集の副業でパソコンが重い…買い替える前に確かめる5つのこと
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動画編集の副業を始めたものの、タイムラインを再生すると映像がカクつく。書き出しに何十分もかかり、納期が近いのに作業が進まない。そんな状況で「パソコンを買い替えるべきか」と迷っている人に向けた記事です。
結論から書きます。最初にするのは、Adobe公式の必要システム構成と自分のパソコンを見比べることです。 公式の最小仕様に届いていなければ、設定を変えても限界があり、買い替えを考える段階です。最小仕様は満たしているのに重い場合は、GPUの設定やプロキシ(軽い編集用のコピー)で改善する余地があります。
※当サイトは特定のパソコンやソフトの使用感を検証していません。本記事はAdobe公式のヘルプページの記載をもとに書いています(最終確認日:2026-10-29)。
まず公式の必要スペックと見比べる
Adobeの公式ヘルプでは、Premiere(Premiere Pro)の動作に必要な構成を「最小仕様」と「推奨仕様」に分けて載せています。公式ページによると、最小仕様はHD動画の編集用、推奨仕様はHD・4K以上の編集用です。YouTube向けのフルHD案件なのか、4K素材を扱う案件なのかで、見るべき列が変わります。
2026年9月30日更新の公式ページ(Premiere バージョン26系が対象)から、副業で判断に使う項目を抜き出しました。
Windowsの場合
- CPU:最小はIntel第6世代以降またはAMD Ryzen 1000シリーズ以降。推奨はQuick Sync搭載のIntel第11世代以降、またはAMD Ryzen 3000シリーズ以降
- メモリ:最小8GB。推奨はHD素材で16GB、4K以上で32GB以上
- GPU(映像処理の部品):最小はGPUメモリ4GB以上。推奨はGPUメモリ8GB
- OS:最小はWindows 11 v24H2
- 保存先:推奨はアプリとキャッシュ用に内蔵の高速SSD、素材用に別の高速ドライブ
Macの場合
- CPU:最小はIntel第8世代以降(AVX2対応)など。推奨はApple シリコンのM1 Pro・M1 Max・M1 Ultra以降
- メモリ:最小8GB。推奨はApple シリコンで16GBの統合メモリ
- OS:最小はmacOS 15 Sequoia。推奨はmacOS 26 Tahoe以降
自分のパソコンの性能は、Windowsなら「設定」の「システム」にある「バージョン情報」で確かめられます。Macなら画面左上のAppleメニューから「このMacについて」を開きます。CPUの名前とメモリの量をメモして、上の一覧と見比べてください。
重さの出方で原因を分ける
同じ「重い」でも、どの場面で重いかによって手の打ち方が違います。買い替えの前に、自分の症状がどれに近いかを確かめます。
- 再生がカクつく:編集中のプレビューが追いつかない状態です。プロキシやGPUの設定で軽くなる余地があります
- 書き出しに時間がかかる:作業はできるものの、完成品を作る段階で待たされる状態です。納期に余裕を持たせれば、すぐに困らないこともあります
- アプリが固まる・落ちる:メモリや保存先の空き容量が足りていない可能性があります。最小仕様を満たしているかを先に確かめます
4K素材を受け取る案件で再生がカクつく場合、Adobeの公式ヘルプでもプロキシの使用が案内されています。性能の低いハードウェアで4K以上の素材を扱うときに、再生と編集を軽くする方法という位置づけです。
買い替える前に試す3つの設定
最小仕様を満たしているなら、次の3つを先に試します。どれもソフト側の設定なので、費用はかかりません。
GPUを使う設定にする
Adobeの公式ヘルプによると、Premiereは処理の一部をGPUに分担させて速くする仕組みを持っています。設定の場所は「ファイル」の「プロジェクト設定」にある「一般」です。「ビデオレンダリングと再生」の「レンダラー」で、「Mercury Playback Engine GPU アクセラレーション」を選びます。
公式ヘルプでは、GPUドライバーを常に最新に保つことも勧めています。古いドライバーが性能の問題を起こすことがよくある、という記載です。パソコンの内蔵グラフィックスを使っている場合も対象です。
プロキシで軽いコピーを使って編集する
プロキシは、高解像度の動画から作る低解像度の編集用コピーです。編集はプロキシで進め、書き出しのときに元の高画質な素材へ切り替えます。
公式ヘルプに載っている作り方は次のとおりです。
- プロジェクトパネルで素材を右クリックする
- 「プロキシ」から「プロキシを作成」を選ぶ
- 初期設定(フレームサイズ1/2・ProRes形式)のまま「OK」を押す
プロキシを作る処理はAdobe Media Encoderで進み、その間も元の素材で作業を続けられます。ただし公式ヘルプには、After Effectsとの連携など、プロキシでは使えない機能も書かれています。案件でAfter Effectsを使う場合は、事前に確かめてください。
保存先と空き容量を見直す
公式の推奨仕様では、アプリとキャッシュ(一時ファイル)は内蔵の高速SSDに置き、素材は別の高速ドライブに置く構成です。空き容量が少ないパソコンや、素材を遅い外付けHDDから直接読んでいる場合は、保存場所を変えるだけで動きが変わることがあります。
買い替えを考えるライン
設定を試しても重いままなら、パソコンの性能そのものが案件に合っていない可能性があります。公式の仕様と案件の解像度をもとに、判断の目安を図にまとめました。
動画編集の副業 | パソコンの買い替え判断
今のパソコンで続けられるかの目安
Adobe公式の必要システム構成(2026年9月30日更新)をもとに整理
| HD案件 | 4K案件 | 次の一手 | |
|---|---|---|---|
| 最小仕様に届かない 例:メモリ8GB未満 | × 公式の最小未満 | × 公式の最小未満 | △ 買い替えを検討 |
| 最小は満たす・推奨未満 例:Windowsでメモリ8GB | △ 設定次第で作業可 | △ プロキシが前提 | ○ 設定を先に試す |
| HDの推奨を満たす 例:Windowsでメモリ16GB | ○ 公式の推奨内 | △ 4Kは32GB以上が推奨 | ○ 案件の解像度で判断 |
| 4Kの推奨を満たす 例:Windowsでメモリ32GB以上 | ○ 公式の推奨内 | ○ 公式の推奨内 | ○ 設定と保存先を確認 |
- ※推奨仕様を満たしても、素材の形式やエフェクトの量で重くなることがあります
- ※Macの推奨はApple シリコン(M1 Pro以降)で16GBの統合メモリです
IT転職ナビ
最小仕様に届かないパソコンで案件を受け続けると、作業時間が延びて時給が下がります。修正対応のたびに書き出しを待つことになり、納期遅れの原因にもなります。
一方で、副業を始めたばかりで案件の単価がまだ低いなら、高いパソコンを買う前に収支を考えます。買い替えにかかる金額を、今の案件の報酬で何本分になるかで計算してみてください。数か月で回収できる見込みがなければ、HD案件に絞って今のパソコンで実績を積む方法もあります。
無料ソフトに切り替える前の注意点
DaVinci Resolve(無料版あり)やCapCutなど、Premiere以外の編集ソフトもあります。ただし、ソフトを変えれば軽くなるとは限りません。必要な性能はソフトごとに違うため、切り替える前に各ソフトの公式サイトで動作環境を確かめてください。
副業ならではの注意点もあります。クライアントがPremiereのプロジェクトファイルでの納品を求めている場合、別のソフトでは条件を満たせません。テロップのテンプレートや素材の受け渡しがPremiere前提の案件もあります。ソフトを変える前に、契約や依頼内容で指定がないかを確かめます。
納期が迫っているときの応急処置
今まさに納期が近く、パソコンを買い替える時間がない場合は、作業を軽くすることを優先します。
- 4K素材ならプロキシを作ってから編集する
- 使っていないアプリやブラウザのタブを閉じてメモリを空ける
- 書き出しは寝る前や本業の時間に回し、待ち時間に作業しない
それでも間に合わないと分かったら、納期の前にクライアントへ連絡します。連絡の文面と遅れの見込み別の対応は、動画編集の副業で納期に間に合わない…遅れるときの連絡と対処にまとめています。
動画編集を副業で続けるか、本業として目指すかで、パソコンにかける予算の考え方も変わります。自分に合う方向を整理したい人は、IT/Web転職タイプ診断(無料)も使ってみてください。
よくある質問
Q. メモリ8GBのパソコンで動画編集の副業はできますか? A. Adobe公式の最小仕様はメモリ8GBなので、HD動画の編集は対象に入ります。ただし推奨はHD素材で16GBです。重さが気になる場合は、プロキシやGPUの設定を先に試してください。4K素材の案件は推奨が32GB以上のため、8GBでは厳しい場面が増えます。
Q. ノートパソコンでも動画編集の副業はできますか? A. 公式の必要システム構成は、ノートかデスクトップかではなく、CPU・メモリ・GPUの条件で書かれています。ノートパソコンでも、条件を満たしていれば対象です。購入前に、CPUの名前・メモリ・GPUメモリを公式の一覧と見比べてください。
Q. プロキシを使うと完成品の画質は落ちますか? A. 公式ヘルプによると、プロキシは編集用の低解像度コピーです。編集が終わったら、最終的な書き出しのために元の素材に切り替えられます。書き出し時に元の素材を使えていれば、完成品の画質はプロキシの解像度に左右されません。
Q. パソコンの購入費は副業の経費にできますか? A. 副業の収入の種類や使い方で扱いが変わるため、この記事では断定しません。スクール代を例にした経費の考え方は、プログラミングスクール代は経費にできる?副業前・開業前の線引きでも整理しています。具体的な判断は、税務署や税理士にご相談ください。
まとめ
- 最初にAdobe公式の必要システム構成と、自分のパソコンのCPU・メモリを見比べる
- 公式の最小仕様はHD用、推奨仕様はHD・4K用。案件の解像度で見る列が変わる
- 最小仕様を満たしているなら、GPUの設定・プロキシ・保存先の見直しを先に試す
- 最小仕様に届かない、または4K案件でメモリ32GB未満なら買い替えを考える
- 買い替えの前に、費用を今の案件の報酬で何本分かで計算して回収できるか確かめる
あわせて読みたい
参考情報
- Adobe ヘルプ:Adobe Premiere の技術要件(最終確認日:2026-10-29)
- Adobe ヘルプ:プロセッサー、メモリ、および GPU の推奨事項(最終確認日:2026-10-29)
- Adobe ヘルプ:Mercury Playback Engine(GPU アクセラレーション)レンダラーを有効にする(最終確認日:2026-10-29)
- Adobe ヘルプ:インジェストとプロキシワークフロー(最終確認日:2026-10-29)
- Adobe ヘルプ:プロキシの作成(最終確認日:2026-10-29)
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、転職・収入を保証するものではありません。パソコンの動作は素材や作業内容で変わるため、購入前は各メーカー・ソフトの公式情報をご確認ください。