研修なしでいきなり現場…未経験エンジニアが最初にやること
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研修なしでいきなり現場…未経験エンジニアが最初にやること

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「未経験歓迎と書いてあったのに、入社2日目から現場のチケットを渡された」。研修がないまま実務に入り、何が分からないのかも分からない状態で毎日を過ごしている人は少なくありません。

研修なしの職場は、それだけで「外れ」とは決まりません。厚生労働省の調査では、正社員に計画的な教育をしている事業所は約6割で、残りの約4割はしていないからです。分かれ目は研修の有無より、聞ける相手と、いつまでに何ができればいいかの目安があるかです。

この記事では、最初の2週間で確かめることと、研修がなくても教わる段取りを自分で作る方法を順に書きます。3か月たっても聞ける相手がいないなら、職場を見直す段階です。


研修なしの会社は約4割

研修らしい研修がない会社は、日本では珍しくありません。厚生労働省の令和7年度「能力開発基本調査」(2026年7月31日公表)によると、正社員に計画的なOJTを実施した事業所は60.6%でした。

OJTは、仕事をしながら上司や先輩に教わる育て方のことです。この調査の「計画的なOJT」は、担当者・期間・内容を決めて段階的に行うものを指します。裏返すと、約4割の事業所は正社員にもこの形の教育をしていません。

同じ調査では、能力開発や人材育成に何らかの問題があると答えた事業所が80.1%にのぼります。教える側も手が回っていない職場が多い、という数字です。

研修がないのは、あなたが軽く見られているからとは限りません。会社の側に教える仕組みがまだ無い、というだけの場合もあります。


育つ職場と見直す職場の違い

研修なしでも、聞ける相手がいて目安が決まっている職場なら、実務の中で育つ道があります。反対に、担当者もいない・質問も受け付けない職場は、本人の努力だけでは追いつきにくくなります。

研修なしで現場に入った | 職場の状態別

研修の有無より「聞ける相手」で決まる

入社から2週間〜1か月の様子で見分けます

質問できる相手何ができればいいかの目安この先の動き方
教える担当がいて質問できる 研修なし・OJTあり ○ 担当の先輩が決まっている △ 聞けば教えてもらえる ○ 教わる段取りを自分で整える
担当はいないが質問はできる 研修なし・OJTなし △ 手の空いた人に聞く形 × 決まっていない △ 上司に目安と相談先を決めてもらう
担当もおらず質問も嫌がられる 放置・突き放し × 実質いない × 決まっていない × 記録を残し職場の見直しを考える
  • ※職場の状態は会社や部署によって異なります。この表は見分け方の目安で、結果を約束するものではありません
  • ※「質問を嫌がられる」が暴言や人格の否定を伴う場合は、記事後半の相談先も確認してください

IT転職ナビ

2行目の「担当はいないが質問はできる」職場は、上司に頼めば1行目に近づけられる場合があります。頼み方は次の節で書きます。


最初の2週間で上司に聞く3点

研修がない職場で最初にやることは、勉強より先に「教わる条件」を上司に確かめることです。条件が分からないまま独学を増やしても、現場で使わない技術に時間を使ってしまいます。

新人エンジニアが上司に確かめたいことを相談する様子

確かめるのは次の3点です。

  1. 誰に聞けばいいか:分からないとき最初に聞く人。担当が決まっていなければ、決めてほしいと頼みます
  2. いつまでに何ができればいいか:1か月後・3か月後の目安。「一人でテストを書ける」「軽い修正を任せられる」など具体的に
  3. 今の作業が何のためか:渡されたタスクが、システム全体のどこに当たるか

聞き方は、定例の面談や1on1がない職場でも、短い時間をもらえば足ります。

「研修がない分、早く戦力になりたいので確認させてください。分からないことはまず誰に聞けばいいでしょうか。あと、1か月後と3か月後に、どこまでできていればいいか目安を教えていただけますか。」

目的を先に言うと、「教えてほしい」という頼みが前向きな相談として伝わります。返事があいまいなら、聞いた内容を自分でまとめてチャットやメールで送り、「この理解で合っていますか」と確かめます。文字で残しておくと、あとで目安とずれたときに話し合う材料になります。


教わる段取りを自分で作る

研修がない職場では、教わる仕組みを自分の側で用意するほうが早く進みます。担当の先輩も、どこまで分かっているかが見えない相手には教えにくいからです。

作業メモをつけて学ぶ段取りを作る様子

作業メモを毎日つける

その日やった作業と、詰まったところを3〜5行で書きます。書く場所は手元のメモで足ります。社内にWikiがあれば、そこに書いてもかまいません。

作業メモには3つの役割があります。

  • 同じことを2回聞かずに済む
  • 先輩に「ここまで分かっています」と見せられる
  • 1か月後に、何ができるようになったかを数えられる

質問は「試したこと」と一緒に聞く

質問するときは、何をしたかったか・何を試したか・どこで止まったかを添えます。先輩は答えを1から説明しなくて済み、短い時間で返事がもらえます。

「○○の画面でエラーが出ています。△△を試して、□□のログまでは確認しました。この先、どこを見ればいいか教えてもらえますか。」

どれくらい悩んだら聞くかは、職場ごとに好みがあります。決まりがなければ、上司に「何分くらい調べて分からなければ聞いていいですか」と一度聞いておきます。質問のしかたで悩んでいる人は、エンジニア1年目で質問できない…聞くタイミングと聞き方の型も参考になります。

知らない用語を一覧にする

現場では、社内だけの呼び方や略語が多く飛び交います。分からない用語は、その場で全部調べなくてかまいません。一覧に書きためて、1日の終わりに調べるか、まとめて先輩に聞きます。

週に1回、目安と照らし合わせる

週の終わりに、最初に上司と決めた目安と作業メモを見比べます。目安に届いていないところがあれば、次の週に何を練習するかを1つだけ決めます。


業務の外で勉強するときの線引き

研修がない分を業務時間外の独学で埋めようとすると、続かなくなりがちです。勉強は、作業メモで分かった「今の仕事で詰まったところ」に絞ります。

会社から指示された学習は、時間外でも労働時間に当たる場合があります。根拠は、厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」です。使用者の指示で業務に必要な学習をしていた時間を、労働時間として扱う例に挙げています。

「家で○○を勉強してきて」と言われ、やらないと仕事にならない状態なら、勉強の時間をメモに残しておきます。休日の勉強をどこまでするかは、エンジニア1年目、土日も勉強しないとダメ?考え方と続け方で詳しく扱っています。


職場を見直したほうがいいサイン

研修なしでも育つ職場はあります。ただし、次のどれかが3か月ほど続くなら、本人の努力では埋まりにくい状態です。

  • 上司に頼んでも、聞ける相手や目安を決めてもらえない
  • 質問すると「自分で調べて」だけで終わり、調べた結果を見せても答えがない
  • 一人では終わらない量の作業を任され、遅れると責められる
  • 入社前に聞いた研修の説明と、実際の扱いが大きく違う

入社前の説明と違う場合の確かめ方は、「聞いていた仕事と違う」IT転職後の確認手順と辞める前の判断にまとめています。

質問したときに怒鳴られる、人格を否定される、といった扱いを受けているなら、日時と言われた内容を記録してください。厚生労働省の総合労働相談コーナーは、いじめ・嫌がらせ・パワハラも含めた職場の相談を受け付けています。案内ページによると、利用は無料で予約も要りません。

職場を変えると決めたら、次の会社は「研修があるか」より「誰が教えるか」で選びます。面接やオファー面談で、配属後に教える担当がつくか、最初の3か月に何をするかを聞いておくと、同じ状況を繰り返しにくくなります。入社1〜3年目の人は、第二新卒向けの転職サービスに相談する選択肢もあります。

今の職種が自分に合っているか自体に迷いがあるなら、IT/Web転職タイプ診断(無料)で向き不向きを整理してから動くと、次の職場選びの軸が決まります。


よくある質問

Q. 研修がないのは、未経験を採る会社として普通ですか。

A. 厚生労働省の令和7年度調査では、正社員に計画的なOJTを実施した事業所は60.6%です。約4割はしていないので、研修なしの会社は珍しくありません。ただし、聞ける相手もいない状態が普通というわけではありません。

Q. 入社して1か月、何もできるようになっていない気がします。

A. 作業メモを読み返し、最初の週に分からなかったことを数えてみてください。分からないことが減っていれば、少しずつ前に進んでいます。目安が決まっていないから不安になる面もあるので、上司に1か月後と3か月後の目安を聞いてください。

Q. 研修がないことを理由に、すぐ辞めてもいいですか。

A. 研修がないことだけを理由に辞めると、次の会社でも同じ状況になるおそれがあります。先に上司へ聞ける相手と目安を頼み、それでも変わらないかを確かめてから判断しても遅くはありません。体調を崩しているなら、仕事より先に受診を優先してください。

Q. 家で勉強した時間は残業代の対象になりますか。

A. 会社の指示で、業務に必要な学習をしていた時間は、労働時間に当たる場合があります。自分で決めた自主的な勉強は、原則として当たりません。判断に迷うときは、指示の内容と勉強した時間を記録して、総合労働相談コーナーなどに相談してください。


まとめ

  • 正社員に計画的なOJTをしている事業所は60.6%で、研修なしの会社は約4割ある
  • 研修の有無より、聞ける相手と「いつまでに何ができればいいか」の目安があるかで決まる
  • 最初の2週間で、聞く相手・目安・作業の目的の3点を上司に確かめる
  • 作業メモ・試したことを添えた質問・用語の一覧で、教わる段取りを自分で作る
  • 頼んでも相手や目安が決まらない状態が3か月ほど続くなら、職場を見直す

研修がない職場で最初の数週間を乗り切れれば、作業メモはそのまま「実務で何をしたか」の記録になります。転職するかどうかに関係なく、今日の分から書き始めてください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、転職・収入を保証するものではありません。


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