エンジニア1年目でミスが多い…減らし方と職場を疑うサイン
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未経験からエンジニアになって半年。設定の書き忘れ、テストのし忘れ、ファイルの上書き。小さなミスが毎週のように続き、「また?」と言われるたびに自信がなくなっている人に向けた記事です。
先に結論を書きます。1年目のミスは、気合いではなく仕組みで減らします。 自分のミスを「やり忘れ」と「やり間違い」に分けると、打つ手が決まります。仕組みを作っても減らないときや、確認の仕組みが職場にまったくないときは、自分だけの問題として抱えないでください。
ミスが多いのは1年目なら珍しくない
1年目にミスが続くこと自体は、珍しいことではありません。覚える手順が一度に増え、どこが危ない作業なのかの感覚もまだないからです。
厚生労働省の「職場のあんぜんサイト」は、人のミス(ヒューマンエラー)を完全になくすのは難しいという前提に立っています。そのうえで、注意力だけに頼らず、仕組みで防ぐ考え方を示しています。経験の長い人でもミスはします。違いは、ミスが起きにくい手順を持っているかどうかです。
「次から気をつけます」が効かない理由
「気をつけます」は、注意力を上げる約束です。ただ、人の注意力は疲れや焦りで簡単に下がります。忙しい日ほど、同じミスが戻ってきます。
同じミスを繰り返して怒られる人の多くは、反省が足りないのではありません。反省の中身が「気をつける」で止まっていて、手順が何も変わっていないのが原因です。
ミスを2種類に分けて原因を探す
ミスを減らす最初の一歩は、自分のミスを種類で分けることです。職場のあんぜんサイトでは、行動のミスを「やり忘れ」と「やり間違い」に分けています。エンジニアの作業に当てはめると、次のようになります。
やり忘れ型のミス
やるべきことを抜かしてしまうミスです。
- テストを実行せずにレビューへ出した
- 設定ファイルの変更を反映し忘れた
- 作業後の報告や記録を忘れた
やり忘れ型は、記憶に頼っていることが原因です。作業の手順を外に書き出し、チェックリストで1つずつ消す形に変えると減ります。
やり間違い型のミス
やったけれど、やり方や対象を間違えたミスです。
- 検証環境のつもりで別の環境を操作した
- 似た名前のファイルや変数を取り違えた
- 指示を思い違いして、違うものを作った
やり間違い型は、見分けにくい状態や、確かめる場面がないことが原因です。環境の見た目を変える、実行前に声に出して確かめる、作り始める前に指示を言い直して確かめる、といった手が効きます。
1週間だけミスを記録する
どちらが多いか分からない人は、1週間だけミスをメモしてください。書くのは「日時」「何をしたか」「どちらの型か」の3つで十分です。
記録すると、たいていは同じ種類のミスが偏って出ていることに気づきます。全部を直そうとせず、一番多い1種類から仕組みを作ります。
注意力に頼らない減らし方
職場のあんぜんサイトでは、ミス対策の方向として「ミスをしにくくする」「ミスに気づけるようにする」「影響を小さくする」などを挙げています。1年目が自分で始められる形にすると、次の4つです。
自分用のチェックリストを作る
やり忘れ型には、チェックリストが一番効きます。レビューに出す前、作業を終える前など、場面ごとに5項目前後でまとめます。
- テストを実行して、すべて通ったか
- 不要なログ出力やコメントを消したか
- 変更したファイルを一覧で見直したか
- 作業内容をチケットやチャットに書いたか
項目は、過去に自分が実際にやったミスから作ります。一般的なチェックリストを借りるより、自分のミスの記録から作るほうが抜けを防げます。
作業を小さく区切る
一度に大きな変更をすると、どこで間違えたか分からなくなります。変更は小さく区切り、区切るたびに動作を確かめます。
区切って確かめると、ミスに早く気づけます。気づくのが早いほど、直す手間も、周りに迷惑をかける範囲も小さくなります。
危ない作業の前に一度止まる
削除、上書き、本番環境での作業は、1回のミスの影響が大きい作業です。実行の前に、対象と環境を声に出すか、チャットに書いてから実行します。
不安な作業は、先輩に「この手順で合っているか見てもらえますか」と頼んでかまいません。確認を頼むのはミスではなく、ミスを防ぐ行動です。本番でのミスが怖い人は、本番障害を起こしたときの記事で起きた後の動き方も整理しています。
疲れと詰め込みを減らす
ミスは、疲れているときや、作業を何本も同時に抱えているときに増えます。残業が続いている、3つ以上の作業を並行している、という状態なら、仕組みより先に量の問題です。
作業が重なったら、上司に「どれを先にやればいいですか」と順番を決めてもらいます。残業が多くてつらい人は、1年目の残業がきついときの記事も参考になります。
エンジニア1年目 | ミスへの向き合い方
同じミスを減らせる反省はどれか
反省の中身で次のミスの起きやすさが変わります
| 次の作業の手順 | 周りへの伝わり方 | 同じミスの再発 | |
|---|---|---|---|
| 気をつけますと謝る 注意力に頼る | × 何も変わらない | △ 反省は伝わる | × 疲れた日に戻る |
| 自分を責め続ける 萎縮して聞けなくなる | × 確認を避けがち | × 報告が遅れやすい | × 別のミスが増えやすい |
| 型を分けて仕組みを足す チェックリスト・小さく区切る | ○ 手順が1つ増える | ○ 対策まで伝わる | △ 減るがゼロにはならない |
- ※仕組みを足してもミスは完全にはなくなりません。早く気づける形を作ることが目的です
IT転職ナビ
怒られたときの報告の仕方
ミスをしたときは、すぐに事実を伝えるのが先です。報告が遅れたり、隠したりするほうが、ミスそのものより信頼を落とします。
報告は、次の順に短く伝えます。
- 何が起きたか:やったことと、その結果
- 今の状態:直したか、まだ影響が残っているか
- 原因の型:やり忘れか、やり間違いか
- 次の手:チェックリストに何を足すか
「すみません、気をつけます」で終わらせず、4つ目まで言えると受け止め方が変わります。同じミスを繰り返したときほど、4つ目を具体的に伝えてください。指摘のされ方がつらい人は、コードレビューの指摘がつらいときの記事で受け止め方を整理しています。
確認したいことは先に聞く
指示を思い違いしたミスは、作り始める前の一言で防げます。「〇〇を△△の形で作る、という理解で合っていますか」と、受けた指示を自分の言葉で言い直して確かめます。
聞くのが苦手な人は、1年目で質問できないときの記事で質問の型を紹介しています。
職場の仕組みを疑っていいサイン
自分で仕組みを足しても、職場の側に確認の仕組みがなければミスは防ぎきれません。次の状態が続いているなら、問題は自分だけにあるのではありません。
- 1年目なのに、レビューや確認なしで作業がそのまま本番に出る
- 手順書がなく、毎回口頭の指示だけで作業している
- ミスのたびに人格を否定する言葉で責められる
- 作業量が多く、確認する時間がそもそも取れない
1つ目と2つ目は、仕組みを作ってもらうよう上司に相談できます。「ミスを減らしたいので、レビューを入れてもらえませんか」と、目的を添えて頼むと話が進みやすくなります。
3つ目は、内容によってはパワハラに当たります。厚生労働省の「あかるい職場応援団」では、人格を否定する暴言を「精神的な攻撃」の例として挙げています。社内で言いにくい場合は、各都道府県の労働局にある総合労働相談コーナーに無料で相談できます。
向いていないと決める前に
ミスが多いと「エンジニアに向いていない」と考えがちです。ただ、ミスの多さは、仕組みがあるかどうかで変わります。まずは記録とチェックリストを1か月続けて、変化を見てください。
仕事以外でも忘れ物や抜けが極端に多く、生活全般で困っている人もいます。その場合は仕事の工夫だけで抱え込まず、会社の産業医や医療機関に相談する方法もあります。適性そのものを考えたい人は、エンジニアに向いてないかもと感じたときの記事で確かめ方をまとめています。
職場を変える選択肢
確認の仕組みがなく、相談しても変わらない職場で、ひとりで責任を負い続ける必要はありません。レビューのない環境では、ミスの減らし方を教わる機会も少なくなります。
辞めると決める前に、在職中に次の行き先を相談しておくほうが安全です。第二新卒として相談できる窓口を使うのも1つの方法です。
自分に合う職種や働き方を先に整理したい人は、IT/Web転職タイプ診断(無料)も使えます。
よくある質問
同じミスを2回したら評価は下がりますか
評価の付け方は会社によって違うため、一律には言えません。ただ、2回目のあとに手順を変えたかどうかは、周りから見えています。チェックリストに項目を足したことを報告すれば、同じミスへの見られ方は変わります。
チェックリストを作っても、チェック自体を忘れます
チェックリストを使う場面を決めていないことが原因です。「レビューに出すボタンを押す前」のように、必ず通る場面に結びつけてください。チャットのテンプレートに入れておく方法もあります。
ミスが怖くて作業が遅くなりました
慎重になること自体は悪くありません。ただ、全部の作業を同じ慎重さで進めると遅れます。削除や本番作業など影響の大きい作業だけ念入りに確かめ、それ以外は小さく区切って進めると速さと安全を両立しやすくなります。
ミスの多さは転職で不利になりますか
1年目のミスが、転職先に個別に伝わる場面は通常ありません。面接で失敗経験を聞かれたら、ミスの内容と、そのあと作った仕組みまで話せると評価の材料になります。
まとめ
- 1年目のミスは「気をつける」ではなく、手順と仕組みで減らす
- 自分のミスを「やり忘れ」と「やり間違い」に分け、1週間記録する
- やり忘れはチェックリスト、やり間違いは見分けやすくする工夫と事前の確認で防ぐ
- 報告は「何が起きたか・今の状態・原因の型・次の手」の順で伝える
- 確認の仕組みがない職場や暴言が続く職場なら、相談先や職場を変える選択肢も考える
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参考情報
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、転職・収入を保証するものではありません。